日本では一年を通してお客様におしぼりをお出しする文化があります。
季節によっておしぼりの温度も違ってきますが、春にはどのようなおしぼりが好まれるのでしょうか。
春は朝晩の気温差が激しく、その差が10度近いという日もあります。
四季の中でもお客様のニーズを把握するが難しい季節ではないでしょうか。
そんな中で最適なおしぼりの温度を知れば、春の来客対応もワンランクアップしそうです。
日本感性工学会がアンケート調査したおしぼりの温度の結果から、最適なおしぼり温度をみていきましょう。
- 5度
- 15度
- 30度
- 45度
- 60度
- 75度
の6パターンで調査した結果からみていきます。
春のおしぼりで好かれる温度は
夏ほどの不快な暑さがない春でも、冷たいおしぼり「5度」が人気です。
ゴールデンウィークごろになると暑さを感じて汗ばむ日もありますね。
そんな日には冷たいおしぼりをお出しすると喜ばれます。
特にアウトドアの場面では、冷たいおしぼりがとても心地よく感じられます。
春のおしぼりで嫌われる温度は
さらにワーストの方からも見ていきましょう。
ワーストは、60度、75度のおしぼり、いわゆる「熱いおしぼり」です。
春に熱いおしぼりは「高級感が感じられない」というアンケート結果が出ています。
それはなぜなのでしょうか?
日本の文化には「旬」というものがあります。
その中には「はしり」といって、旬を先取りすることを粋と感じる文化があります。
初物は縁起がいい、季節を先取りして感じたいという、
四季がある日本ならではの、おもてなしの際に大切にしたい気持ちです。
冬の寒さの中で待ち焦がれた春。
気温が上がってきたときに、冬の温度設定のままの熱いおしぼりをお出ししたら、
それは「はしり」とは対照的な行いといえます。
相手の心をさりげなく読んで、心地よくしてあげるのが「おもてなし」の真骨頂。
やや暖かくなりだしたら、おしぼりは冷たいものに切り替えましょう。