飲食店など、外出先でもらうことの多い紙おしぼり。帰宅したあと、何気なくその辺にポンと置いてしまうとか、よくありますよね。
そんな無防備に置かれた紙おしぼりを、もし、赤ちゃんや飼い犬が誤食してしまったら……。
どう対処したらいいのでしょうか。

紙おしぼりに限らず、意外と多い誤飲・誤食事故

「気が付いたら赤ちゃんが紙おしぼりを食べてしまっていた」「飼い犬が床に落ちていた紙おしぼりを誤食してしまった」というケース、意外と多いみたいですね。

こちらは紙おしぼりにかぎらない誤飲・誤食事故についての統計なのですが、厚生労働省の調べでは、平成25年の一年間で、赤ちゃんや子供の誤飲・誤食での受診が531件報告されているとのこと。

意外と少ない……? と思われるかもしれませんが、実はこれ、国内のたった9つのモニター病院だけでの調査結果なんですよね。
なので、実際には数万件単位での誤飲・誤食による受診がありそうです。

飼い犬もまた、色々なものを誤飲・誤食してしまいますが、紙おしぼりには人間が食べたもののにおいがついていることも多く、それでついつい口にしてしまう、ということが多いようですね。

誤食した紙おしぼりや、赤ちゃんや飼い犬の様子を観察する

では、赤ちゃんや飼い犬が紙おしぼりを誤食してしまったとき、どう対処したらいいのでしょうか。
おすすめされているのは、まず、誤食した紙おしぼりや、赤ちゃんや飼い犬の様子をしばらく観察してみること。

紙おしぼりや、紙おしぼりの包装ビニールを誤食した場合でも、小さくちぎれていたりしてあまり大きいものでなければ、大抵はそのまま胃や腸を通過して、うんちと一緒になって出てくるのがほとんど、だそうです。
紙おしぼりや包装ビニールの破片を集めて、どれくらいの量を誤食してしまったのか、しっかり確認しましょう。

そして、赤ちゃんや飼い犬の様子もしっかり観察します。
紙おしぼりの誤食後、

  • 呼吸に異常が感じられる
  • 咳き込み始めた
  • 元気がなくぐったりしている
  • 声が出せない様子
  • 何度も吐くようなしぐさ

などの状態が見られるようだったら、すぐに医療機関を受診してくださいね。
こういった事態に陥ったとき、親として、飼い主としての、普段からの観察がものを言うそうです。

外出先でもらった紙おしぼりは、置き場所に気を付ける

赤ちゃんや飼い犬に紙おしぼりを誤食させないために一番大事なことは、赤ちゃんの手の届く場所や、飼い犬が生活している場所の床などに、紙おしぼりを置いておかないこと。

赤ちゃんは好奇心旺盛で、手の届く範囲にあるものはなんでも口に入れてしまう時期がありますし、犬は玄関先に一時的に置いておいたカバンや買い物袋から、美味しそうなにおいのついた紙おしぼりを引っ張り出してきてしまうことも。
まずは予防に力を入れることが大切ですよね。