『紙おしぼり』と『ウェットティッシュ』。
どちらもパルプやコットン、石油系の不織布などでできていて、水分や殺菌剤を含み、手を拭いて清潔にすることができます。ではなぜ、片方を『紙おしぼり』と呼び、もう片方を『ウェットティッシュ』と呼ぶのか。
その違いは一体どこにあるのでしょうか。
紙おしぼりは個包装、ウェットティッシュは容器入り
紙おしぼりとウェットティッシュの一番大きな違い、それは『個包装』であるか、『ひとつの容器にたくさん入っている』かです。
まず、そこで紙おしぼりかそうでないかが分けられるようですね。
個包装のものは、おしぼりと同じような形で提供されるので『紙おしぼり』。
ひとつの容器にたくさん入っているものは、紙箱入りのティッシュと同じくくりとみなして『ウェットティッシュ』になるわけです。
カバンなどに入れておく携帯用のウェットティッシュも、10~30枚がひとつのパックに入っていますよね。用途が食事前の手の清拭であっても『紙おしぼり』とは呼ばず、『ウェットティッシュ』と呼ぶのが一般的。
やはり、個包装かそうでないかが決め手になりそうです。
紙おしぼりとウェットティッシュでは、使われている殺菌成分や防腐剤などが違う
また、紙おしぼりとウェットティッシュでは、含まれる成分も少し違うようです。
紙おしぼりの場合は、食事の前に手をきれいにし、食中毒を防ぐのが主な役目なので、次亜塩素酸ナトリウムなどの殺菌剤がメインで使われています。
いっぽう、ウェットティッシュは、雑菌や微生物の繁殖を抑える「殺菌剤・防腐剤」以外にも、赤ちゃんのおしりふきやメイク落とし、手の清拭用や大人のからだふきなどの用途によって、肌荒れ防止のための「湿潤剤や保湿剤」、油脂分を除去するための「アルコール・洗浄剤」などが適量ずつ含まれているようです。
確かに食事前に手を拭く用途がほとんどの『紙おしぼり』に比べると、『ウェットティッシュ』は用途が色々細分化されていたりしますから、しみ込ませてある成分にも製品それぞれの違いがあるようです。
――と言った感じで、もっと細かく見ていけばさまざまな分類があるのかもしれませんが、やっぱり『個包装』か『ひとつの容器にたくさん入っているか』で、紙おしぼりとウェットティッシュを分けるほうが、分かりやすくて良さそうですね。